私の使っている液タブを紹介します。
意外とガッツリ使っている方のレビューや詳しい情報を見かけなかったのでご参考まで。
今使っている液タブはこちら↓

amazonでは在庫がないようですが、ヨドバシにはまだあるようです。(2020年9月時点)
使用用途
私の使い道としては、
- webtoon(フルカラー縦読み漫画)
- 商業雑誌掲載向け漫画(白黒漫画)
webtoonは全行程(ネーム→下書き→線画→着色→仕上げ)
白黒漫画はネーム、下書きと仕上げで使っています。(線画はアナログ)
良かった点
とにかく捗る!
書き心地の良さ
雑誌掲載用の白黒漫画はネーム〜下書き〜線画までアナログでした。板タブの書き心地がアナログと少し違ったためです。MobileStudioは通常の液タブと同じ書き心地で、板タブで起こった実際の絵柄との乖離も起こりませんでした。
作業量の削減
トレース台を使ったアナログのペン入れの前に、MobileStudioで下書きすることで大幅な時間短縮に繋がりました。下書きの段階で顔や手足のパーツの大きさを簡単に調節できますし、アナログでしていた30ページにも及ぶ鉛筆下書きを消す作業を行う必要もなくなりました(これがかなりの重労働)。
ネームについてもノートに書くくらいの手軽さです。これまで行っていたアナログで書いたネームを担当編集さんの確認をとるための前準備(ネームを書いたノートをスキャンしてPDF化)も省けました。今では、一つの本番用原稿データに【直接ネーム→そのまま下書き→ペン入れしたアナログ原稿をスキャンして貼り付け→仕上げ】と作業ができるので本当に早くなりました。
従来ならネームと下書きで2回手書きで書いた台詞を、さらにキーボードで打ち込むという手間も、MobileStudioならネーム時に一回作業すれば終わりです。
作業前のハードル低下
ソファーでくつろぎつつ、これ一台で済む。立ち上げも早いです。
デスクトップPCよりも作業に入る心理的ハードルがぐっと下がって、少しでも時間があればすぐ作業に入れます。
PCに繋げて使うタイプと異なり単体で機能するので、出先のカフェでも同様にサッと始められます。
程よいサイズ感
サイズ感を示すために、A4用紙との比較写真を置いておきますが、漫画のB5原稿用紙(同人誌用)で作業する方にとっては慣れた環境に近いものになると思います。私はB4原稿用紙(投稿用)でデータを作成していますが、各コマを拡縮調整しながら描きますので必ずしも大きい画面でなければいけないということはないと思います。

意外と気が利いてる点もある
指紋認証
ボタンが指紋認証なのですぐログインできる。細かいことですが、すぐに始められるのは大事な点です。

ペン置き場
ペンを差すことも立てることもできる。
付属のペンケース
転がらないような突起もある配慮された設計です。
芯の収納と芯を抜くのに使える穴があり、意外と使えるペンケースです。
iPadとの比較検討
書き心地がよいと噂のiPadProの導入も少し考えましたが、Wacomが良いと考えた点は以下の点。
- 使い慣れたWindowsOSであること
- ファイル管理がしやすい。
- スペックもそこそこ高い
- 購入済みのクリップスタジオ(買い切り型)を使える。
- 書き心地をヨドバシカメラで確認できる。
OS
surfaceもWindowsですが後発ということもあって、書き心地に関してはまだiPadやWacomには及んでないとか。(私は試せていませんが)
ファイル管理
私はNAS(自宅ネットワーク上のハードディスク)でデータを管理しています。MobileStudioはPCみたいなものなので接続は何ら問題ないですが、iPadはPCとは違って専用のアプリが必要だったり、問題が起こるケースがあったりするようです。
話は逸れますが、こういう仕事はデータが命なので安全に保管できるNASを用意しましょう。これについては、別の記事にしました。

スペック
iPadは書き心地最高!ってレビュー見かけますが、あくまでタブレットなのでいきなり仕事に導入して使用するには少し心許ないかなと思いました。詳しく差を見てみるとiPadProの方が少し良いCPUのようですが、それ以外では、MobileStudioのほうがメモリー(RAM)が多く、更に大きな容量に交換できる上、少しだけ画面が大きいです。(以下の表は購入検討していた2019年当時の比較)
2018 iPad Pro 12.9-inch | MobileStudio Pro 13 | |
CPU | A12X Bionic 8コア 2.49 GHz | Intel Core i5-8269U 4コア8スレッド 4.20 GHz |
RAM | 4GB/6GB | 8GB (交換可) |
画面 | 12.9 inch | 13.3 inch |

買い切り型ソフト
私は既に買い切り型のCLIP STUDIO PAINT EXを所有して使用してますが、iPadには月額制しかありませんので、既に持っている買い切り型が活かせません。
月々払いは懐に響くので一括払いのソフトを使えるのは大きなポイントだと思います。
試し書きの機会
近場の大型店舗ではiPad本体は飾ってあってもペンは触れませんでした。そのため、ペンの筆圧検知の精度が試せる機会がなく、使い勝手がわからなかったです。(店舗によるかと)
一方、ワコムは専売スタッフが決まった曜日に在駐している店舗もあって安心できます。(公式ページで確認可能です。)
PCにつなげて使う液タブの使い心地との比較もでき、想像ではMobileStudioのほうが書き心地が劣るかと思ってましたが、遜色なかったです。単独使用可能な方が自分にはあっていると思いました。
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